JITTERIN' JINN
LIVE REPORT 11/4(日)@徳島医科大学学園祭 変わらないもの、変えないもの。 ● なんだろう?この懐かしい雰囲気は…。コンクリートの校舎の匂い、背の高い街路樹、冬の始まりを告げるようなツンと鼻をつく冷たい空気、そして学生が1つとなり何かを作り出すという連帯感。全てが一体となって醸し出される学園祭には独特の雰囲気がある。そんな特有の雰囲気に加えて用意された、講堂という名のステージ。そこに立つアーティストは『JITTER'IN JINN』。これ以上ないというくらい完璧なシチュエーション、登場するメンバーを待つ私はもう平常心ではいられなかった。ガッツポーズでステージに現れたVo.ハルカ、『青いカナリア』でライブはスタートした。ステージパフォーマンスもさることながら、響き渡る声は伸びやかで力強く、ガンガン攻め込んでくるようなリズムに乗って明るいメロディが会場を包む。高揚する胸の高鳴りとは別の所で、もう一人の自分が考える「なんやろう?めっちゃカッコいい」。バンドブームの世代で、リアルタイムにJITTER'IN JINNの音を聴いてきた人なら皆、分かるはずだ。十数年前も同じ曲を聴き、確かに同じ衝動を覚えたはず。なのに今聴いても全く色褪せない歌の数々。それに加えて、数十年前の記憶や想い出もが、曲に乗って脳裏を霞める。「懐かしい気持ち」が心の奥の方を熱くする。私にとっては過去と現在がクロスオーバーするような、とても感慨深いステージだった。ややもすれば、音楽性が変わり、バンドの方向性が変わり、音が変わり…なんてこともありうるくらいの歳月が流れ、それでも『カッコいい』と思わせるのは、JITTER'IN JINNの"変えないもの"であり、『懐かしい』と思わせるのはJITTER'IN JINN の"変わらないもの"なのだろう。そんな事を考えながら聴いた17曲、アンコールを待たずして講堂を後にした潔さもまた秀逸だった。 |
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