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米倉利紀 |
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―今回キャンペーンで全国47都道府県を回るのは始めてだとか? 米倉(以下Y)「そうですね、自分がやってみたかったのと、スタッフの意見が一致したのでやらせて頂いてます。デビューして11年になるんですけど、一つの作品に対して47都道府県を回るのが初めてということで」 ―順調ですか? Y「はい。4/5スタートしたコンサートとも平行してやっていて大変な部分もあるんですけど、後は四国四県回って次は沖縄へ行って終わりですね」 ―早速ですが今回のアルバムのコンセプトを教えて下さい。 Y「僕の中で、今回はプロデューサーに身を預けようというのがコンセプトですかね。このアルバムでプロデューサーが上げたコンセプトっていうのが資料とかにもあったと思うんですが“分かりやすさ”“力強さ”みたいなもので。でも僕は逆にそういうコンセプトを考えずにいたというか、そういうコンセプトをコントロールするのはプロデューサーの仕事だと思っているので。僕は与えてもらった環境や楽曲の中で、どんな詞が書けて、どんな歌が歌えるかっていう所に集中してやりました」 ―プロデューサーはデビュー当時のディレクターだとか。 Y「7〜8年ぶりに一緒にやりました。お互いがいろんな経験もし、いろんな時間が過ぎていってたのでその辺のぶつけ合いですよね。それはいい意味でですけれども。いろんなものを投げ合いながら出来て来たアルバムだと思います」 ―今回1つキーワードとなっている日本においてのレコーディングですが、それは米倉さんの意見で? Y「いえ、それもプロデューサーの判断ですね。今回のプロデューサーが日本のミュージシャン、日本でのレコーディングを望んでいたからです」 ―詞は全て米倉さん自身がお書きになってるものですが、極めて英語が出て来ませんよね? Y「ここ数年はそうやって日本語にこだわって作品を作っているんですけど。アメリカに住んで英語を話せば話すほど日本語の深さ、優しさ、暖かさ、厳しさなどを凄く感じるようになって。で、僕もやっぱり日本人だからこっちに帰って来ると日本語で話すのと同じで、僕は今CDをリリースさせて頂いてる中で、やはり日本人にまず歌を伝えているから、わざわざ英語で言う必要もないというか。僕は何とかと思うって時にIとかMEとかって、それほどサムイことはないと思うし、例えばI LOVE YOUって言葉にしても本当に心から言う日本語での愛してるとはまた違うと思うんですよね。せっかく日本語を話せるんだからもっと日本語の深さを大切にしたいと思いますね」 ―なるほど。言葉もそのぶんシンプルですよね。 Y「そうですね。僕はプロの作詞家ではないし、だけど詞を書きたいと思う気持ちとか、自分の伝えたい気持ちがあったりするので、難しい言葉を並べて書くのは…小説家じゃないし。自分の心の中にある言葉ってやっぱり難しい言葉じゃないんですよね。だからきっと日常の言葉を使って詞を書いているんですよね」 ―その辺からもタイトルにあるようにwith youって言葉にかかってくる気がします。 Y「そういう部分から身近な空気を感じてもらえたらいいなと思いますね」 ―内容は恋愛ものがほとんどですよね。 Y「ちょうど2年前にアメリカで起きたテロ事件以降そうですけど、やっぱり世界平和だったりとか、世界の愛みたいなものを歌う事ってある種簡単な事だと思うんですよ。僕もテロの時アメリカにいたんですけど、その時作ったアルバムが去年の『roots of stYle』で、その時もやっぱり世界の平和だったりとか、人間は立ち上がらなければいけないとかを詞にするのって簡単だったと思うんですよね。だけど、世界の平和だったりとか、地球を救おうっていう人間愛を歌う前に、まず身近な人間愛を大切にしないと何も伝わって行かないなみたいな。恋愛もそうだし、家族に対する愛情もそうだし、友情とか…そこができていないのに、大きな愛なんて歌えないなと思って、今回のアルバムもそうなんですけど、あえて恋愛のものを歌うようにしてるんですよね」 ―いろんな恋愛の形がこのアルバムにもあって、米倉さんにとってどんな女性像が魅力的ですか? Y「やっぱり、明るい人が好きですね。で、仕事している人が好きです。何か夢を持っているじゃないですか、で、自分で歩いているし。なんでもいいって言われるのが一番辛いですね。例えば何食べに行く?って聞いても何でもいいって言われると困るじゃないですか。だったら何か言い合える方がいいかな。」 ―日本人はそういうトコ多いですよね。 Y「そう!絶対に何か食べたいものはあるはずなんですよね。ただ、何かその人に合わそうとする部分っていうのも日本人のいい所だと思うし。僕もそうですから、それは失いたくないなと思いますけど。with Youの世界でもそうですけど、気の強い女性がいたり、気の強い男(僕も)もいたりして、その自分の意思表示をきちんとできるっていうのはアメリカにいて学んだ事ではあるけれど、でも日本のわびさび感、料理の味付けでいうと辛くもなく甘くもなくっていう。そういうのってアメリカにはないんですよね。その感じっていうのが今回のこのアルバムの中になんかこう備わっていたらいいなって思いますけど」 ―詞は楽曲が出来上がってから作ったんですか? Y「デモテープが出来上がった段階で詞を書きました」 ―色んな楽曲があったから、楽しみながらできたんじゃないですか? Y「そうですね。ここ数年自分で曲を書いていた時も色んなタイプの曲を書こうと思ってたんですけど、でもどこか自分から出て来ているものなので、共通点っていうのがありますよね。でも今回はいい意味ですごくバラバラなのでそれぞれのキャラクターがあって、だから詞を書く時も今まで開く事のできなかった扉を開けられたりとか。今までは出せなかった表現が出て来たりとか。何かそういう刺激もたくさん受けましたよね。マンハッタンニューヨークに関してはデモテープの段階からああいったビックバンドジャズのスタイルだったんですね。で、最初すごく悩んだんですよ。このアレンジと、このメロディ、今までの恋愛ものを書く曲じゃないよなと。だからといってメッセージソングでもない…と思った時に丁度ニューヨークにいたんですけど、窓の外にマンハッタンが見えたんですよ。凄く天気のいい日で、あぁ自分は今ニューヨークにいるんだなと。だったらニューヨークにいる今の気持ちを素直に書いてみようって。ああいう感じになったんです」 ―ちなみに『MANHATTAN,NY*****』タイトル横にある印は何ですか? Y「あれは、最初ニューヨークで自分が住んでいる場所の郵便番号を書いてたんですよ。詞の内容がかなりプライベートな事を書いていたので。でもさすがにそれはさらけ出し過ぎだろうってことで米印で伏せたんですね」 ―そんな素敵なアルバムを携えてツアーの方はいかがですか? Y「本当に楽しくやらせてもらっています。今回のツアーもこのアルバムやシングル同様プロデュースをお任せしているんですね。で、ここ数年は自分で衣裳一つにしても自分で考えたりしてたんですが、それも全て預けちゃってるんで、その与えられた中でどんなパフォーマンスができるかなっていう…チャレンジなツアーなんですね。内容的にはシングルを特集していてですね、この11年間の有名所プラスwith youのアルバムをやっていくという感じですね」 ―今回四国は残念ながらありませんが…。 「そ、そうなんですよ。(←ちょっと困った感じで)実は四国って血の繋がった人がたくさん住んでたりするんですよ。でもあんまり来た事がなくて。今回こういうプロモーションという形でこさせて頂いたのをきっかけに、今度こそ歌を届けに来たいなと思っているので、ぜひの時はひ皆さん遊びに来て下さい!」
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