

バンド解散を前提に作られたという、曰く付き(?!)の3rd AL『Wonderhythm』が、8/27にリリースされる、高知を代表する3ピース・メロディック・パンク・バンドSTORM。喉もと過ぎて熱さ忘れた、というより、雨降って地固まった今、KUMA君(Gu.Vo.)と、ICHIKAWA君(Ba.Vo.)に、その辺の事情を中心にぶっちゃけトークをカマして頂いた。ありがとう・・・
KUMA:「解散の原因は日本語で歌う曲をやる、やらない、来年あたりには活動の拠点を四国を出て東京に移す、移さない、で意見が合わなかったんです。ICHIKAWAは、どうしても日本語詞がやりたいし、もし上京するなら今回のレコーディングとツアーが終ったら抜けさせてもらうって、考えは固まってて。音楽やバンドは無理して合わせてやっていくもんじゃないと思ったから、じゃあラストの作品として作ろうよって事になったんです。それが作っていくといい感じに出来てきて『こんなにいい物が出来るのに勿体無いなー』と思い始めてですね・・・。POTSHOTのかっちゃん先輩に相談したんです。僕が思い描くSTORMがやりたいのか、それともこの3人でやっていくSTORMの音楽人生が大事なのかのどっちかとなると、後者だったんですよ。やる以上はメンバーの意見を肯定的に聞きながら調整していかないとどっかで無理がでる。というさすが大人な意見を頂いて。録れてる音楽がいいのもだったし、納得して進めていくとお互いを認められる気持ちになって行き、こんな風にやれるんならもう一回やり直してみるかって、レコーディング中に解散がなくなったんですよ。」
―そこまで日本語詞にこだわった理由ていうのは?
ICHIKAWA:「1年3ヶ月前に2ndが出てツアーして、今まで自分たちがやりたかったことをやりきった感があったんです。僕の中でメロディーのあるバンドをやりたいのと、どうしても日本語詞というのがあったんです。高知で今やりゆう環境っていうのが素晴らしいものやったし、東京行ってできる曲と高知にいながらできる曲って違うものやろうけど、だからこそ僕は高知でやって行きたいと思ったんです。」
―逆にKUMA君が英詞にこだわった理由は?
KUMA:「"青春ナントヤラ"とか言われるのが好きじゃなかったし、洋楽のパンクの人たちがとにかくかっこよかった。歌詞をまじまじ聴くというより、メロディックパンクという言葉どおりポップなメロディとスピード感、サウンドで迫力を伝える、と言う感じ。1枚目の勢いを持続させておきたかったのと、早い、短いと言われますが、スパン!スパン!と突き抜けたかった。あとは、ライブの時に自分で意味が分かっちゃうのが邪魔くさかったんですよね。その場でお客さんに意味が分かられるのが照れくさかったというか。音楽ってそんなにかしこまって聴くものじゃないと思うし、特にライブハウスではビール飲みながら楽しく聞いてなんぼってところがあるでしょ?そこで歌詞の意味を求める必要はあんまりないかなって。英詞だと曲に集中できるんですよね。」
―英詞で歌われると、ほとんど内容が分からない・・・(恥)。せっかくメロディックで聴きやすいのに、この曲はどんな内容なのよー?!みたいな悔しさ。だから初めて日本語の歌詞で聴けて正直言ってドキッとしたし、私は嬉しかった。
KUMA:「僕も結果的にはよかったんですよ。新鮮でね。自分でも歌いたくなって結局1曲書かしてもらった。今や"日本語もやって行きたいと思っている人間"に切り替わってますから。高知に居ながらも音楽をやっている先輩方に話を聞く機会があり、いろんな人に出会える事がありがたいことで自分のパワーになっています。今の段階ですけど、もう、東京には行かない!コレ社訓(笑)。でも全国ツアーはいくらでもやりますよ。」
―今作が1st、2nd ALと違う点は?
KUMA:「勢いだけでやってた感じの1st。2ndはいろんな人に手伝ってもらってやりたい事を全てやってみた。今回はそれまで培って来たものを自分たち3人の手できちんとまとめてもう一回ちゃんと形にし直そうとしたんです。とりあえず3人以外の音を入れたくなかったんです。それは人の手を借りないというのではなくて、形として残るものには自分たちの音だけにしたかったという事。楽器も自分のだし。だからある意味2
ndのように新しいことには挑戦してないんですよね。でも意識的に違う事をやってみたつもりはないんですけど、結果、今までとは違うものが出来上がりましたね。」
ICHIKAWA:「今までのレコーディングは、その箱付きのエンジニアさんにやってもらってたんですが、今回はそれをきちんと仕事としてる人にやってもらって、音のことの話し合いやアドバイスをもらい、STORM3人の音には違いないんですが、そういう周りのいろんな人と一緒に出来た、充実感のあったレコーディングでしたね。」
メロディックパンクにこだわりながらも、新たなる境地に挑戦した彼ら。メロディーの向上と初めての日本語詞の導入、聞く者は、タイトルどおりWonderでRhythmicな完成度の高い楽曲の嵐に巻き込まれていく。そんな自信作を語る彼らの顔、解散の危機を乗り越えて(笑)、吹っ切れた顔つき、とても気持ちよかった。原点回帰をしバンドとして一段と大きく堅くなった感じが溢れていて、我が四国が生んだ元気な、いや元気すぎる3人組がますますいとおしくなってきたぞ!改めて、東京には行かないでぇーと言ってしまいそうダョ・・・
STORM are…
KUMA:熊 智弘(Gu.Vo.)、ICHIKAWA:市川 勝(Ba.Vo.)、KUWANA:桑名
秀輔(Dr.) 高知を拠点に活動中のパンクバンド。'97年7月、KUMAが高校が一緒だったICHIKAWAを誘いバンドを始め、のちKUWANAが加入し現在に至る。ハイスタに大リスペクトしメロディック・パンク・バンドとしてスタート。ショート&スピーディー、KUMAとICHIKAWAが交互にヴォーカルをとるスタイルを確立し高知を代表するバンドのひとつとなる。'98年秋高知キャラバンサライの推薦でPOTSHOTのライブに出演し、その時にデモテープをRyojiに渡したことがのちにTV-FREAKからのリリースに繋がることになる。今作は、1曲目からラストまで突き抜ける全14曲、Ryojiも大プッシュ中!
DISTRIBUTED BY UKプロジェクト:tel.03-5486-8771 |

3rd AL『Wonderhythm』
2003.8.27 release
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