昨年12月にジョン・B・チョッパー復帰後のニュー・アルバム『ええねん』をリリースしたウルフルズ。1/16には同作を元にDVD『ええねんOSAKANグラフィティ』をドロップ、1/17の戸田市文化会館を皮切に『ウルフルズ'04ツアー ええねん』をスタートさせる。4/24の日本武道館ファイナルまで全国36カ所、38公演を行う彼ら。四国には脂の乗った中盤戦、あの4人が帰ってきます!

interview●aconagata

 

 

「久しぶりに会うかたも、初めて会う方も、ひとつ宜しくお願いします!」(ジョン・B・チョッパー) 

ジョン・Bが帰ってくる!朗報を聞き付けたのは昨年6月の事、日比谷野音でのフリーライブだった。4年間留守にしていた我が家に戻った時の感触は…?ジョン・Bの胸中を想像すると、心拍数は一気に上がった。
「野音での復帰ライブは喜びの方が強くてね、解放された感が凄くあったんですよ。もうその大分前からメンバー内では復帰の話が決まっていたんでね」(ジョン・B・チョッパー/B.以下J)と意外に冷静。
「でもその後のヤッサはね、僕はやったことなかったんでどんな感じなんかも分かれへんし、出る前はほんと緊張しましたね(笑)。お客さんの数も凄いでしょ?!楽しみではあったんですけど…」と振り返る。4回目にして初参加となる同イベントは、プレッシャーが高かった分、ライブに対しての手応えもMAX。ライブができる喜び…ステージに立てる喜びというものを実感したのだとか。

「ウルフルズとして演奏できることは凄く素晴らしいというか、嬉しい事で。今それを実感していますね。岩本さんが鳴らしたギターの音やとか、松本君のシャウトした時の声やとか、サンコンもそうやけど、あの空気感っていうのがね一番大きかった」(J)
 
「やっぱりしっくりきますね(笑)技術的な事うんぬん、そういう事関係ない次元でしっくりくるというかね」(ウルフル・ケイスケ/G.以下K)  

「安心感がありますね。この4人やったら間違いないやろ〜って。4人で音楽をやれる事がほんまに最高やとつくずく最近思いますね」(サンコンJr./Dr.以下S) 

「来る方も、迎え入れる方もこれがやっぱり一番ベストですね。でね、僕が思うのはこんなバンド見た事ないな〜というか…。スタイルもあるようで無いバンドやし、メンバーが出たり入ったりするのも珍しいというか。でもやっぱりこの4人でしかありえない(笑)」(トータス松本/Vo.以下T)
   

そんなニュートラルな気持ちで臨んだ新作SG『ええねん』は、イベントにおいても多大な反響を獲得、同タイトルを掲げたAL『ええねん』にも大きな影響を与える事に…。

「黒田が戻ってきて、何かこう最初に音出したりね、ライブを一緒にやってみたりして、この4人でバーンと音出してやればそれだけでもう大丈夫やぁ!くらいの感じですね。何かを目指すとか、そういうのじゃなくて、何も考えずにこの4人で音出していけばイケる!大丈夫!っていうアルバムになったと思います」(K) 

「毎回そうなんですけど、皆でスタジオ入って誰かがもってきたものを『あぁそれおもろいなぁ!』みたいなね。そういう時の空気っていうか、それが大事なんやと思うんですね。『これええやん!』ってその時のおもろいことを大事にしようって。ごちゃごちゃ考えるとどんどん狭なってくるから」(J) 

「松本君と、ケイやんが持ってきたもので思い付いたものを全部やろう!って。閃いたものとか、どんなにしょーもないもんでも出そうみたいなね。そうやってどんどん作っていったものを録音してって…40曲くらいやりましたね。そこからまた厳選してという感じ」(S) 
 

中にはケイスケが歌い、サンコンがギター、トータスがドラムを演奏するといった『君にささげよう』や、ダブルアンサーソングのような『忘れちまえ』『思い出せ』、名アーティストが参加した『Sleep John B 』、今の4人を投影したような『夕方フレンド』など面白い作品が顔を揃える。

「ウルフルズって僕にとったら大阪の淀川の川縁を思い出すんやけども、『夕方フレンド』はそこの光景を思い浮かべながら書いた曲ではありますね。初期のウルフルズの感じを思い出して書いたというかね」(T) 

“原点回帰”というには些か大袈裟かもしれないが、それほどまでにナチュラルで、自然体。ウルフルズやからええねん!これでええねん!…と思わせる作品に仕上っている。

「青春って歳でもないんですけど、僕らそういうとこから始まってるからね…そういう匂いがするんちゃうかな?僕はやっぱり青臭いというか、若さというか、そこは持ち続けていきたいなと思いますけどね(笑)」(J)
  

そしてアルバムの素晴らしさを更に昇華させたトータスの歌いっぷり。

「レコーディングだと何回も何回も歌ったりするんですよね。その度に自分なりに色気出して、さっきはこういう風に歌ったから今度はこう歌ってみようかなとか、回数重ねるうちに歌も上手になっていくし…、けどそれが必ずしも良くなって行っているのかというと、そうじゃなくて。もちろん上手にはなるんやけども、最初の頃にあったパッションみたいなものが無くなっていくから、今回はあんまり回数を歌わなかったですね。ちょっと自分で歌えてないなっていうか、恥ずかしいくらいが丁度ええかなって(笑) そういうのも客観的に聴けるようになったんですよね。前と違って。それがこのアルバムやってみて分かったというか、どうせライブが始まったら何百回と歌わなあかんからね〜(笑)またライブは別もんやけど」(T)  

そういった部分を全てひっくるめて、『ええねん』が完成したこのツアーは実に楽しみだ。

「自分等も楽しむし、楽しんでもらえたらね(笑) そんな難しい事はやろうと思っていないし、シンプルに分かりやすい楽しいライブをやろうと思っています」(K) 

「ウルフルズのコンサートを見ると、コンサートが楽曲の発表会じゃない!っていうのを分かってもらえると思うんですね。そこにやっぱり気付いてもらえると嬉しいなって思いますけどね。でも今回のツアーでライブを見てくれた人は多分気付いてくれてると思うんですよね。あぁっ!こういうコンサートもあるんやーって。それは僕らが特種なんじゃなくて、ハプニングも含めてその場所でしかできない事を楽しみたいと。ライブを見てこれを読んでくれている人達には多分伝えられたんじゃないかなと思うんですよ」(T) 

「僕らが楽しんでいるもんはお客さんにもきっと伝わってるだろうと。楽しんでる僕らを楽しんで欲しいなと」(S) 

「久しぶりに会うかたも、初めて会う方も宜しくお願いします!」(J)

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