GRAPEVINE『会いにいく』『ぼくらなら』『イデアの水槽』で新たなグレイプバインの世界を…そして辿り着いた今作3/3リリースの『BREAKTHROUGH』。3/17には初のシングルコレクション『Chronology』もリリース決定で、更に頼もしいバインが帰ってきた!3/12には―TOUR 2004 沈黙の臓器にて高松でのライブも控える彼ら、さてさてどんなライブになるのでしょう!?
●text aco nagata



「何はともあれ、『イデアの水槽を聴きこんできてください!!』


―『BREAKTHROUGH』この作品も『イデアの水槽』同様様、バインの次のステージを感じさせる仕上がりになっていると思うのですが

「『BREAKTHROUGH』は、去年一年かけて『イデアの水槽』をレコーデイングしていた、何度目かのレコーディング・セッションの時にできあがった曲です。だから、制作の方法論は、『イデアの水槽』の他の曲と変わりません。亀井くんのデモ・テープをもとに、バンドでアレンジを試行錯誤していくうちに、とてもシンプルで勢いのある楽曲になりました。前から『ツアー中にシングルを出したいね』とメンバーで話をしていて、その為に、リリースを控えていたという感じです」

―詞を聴きながら何度か耳を疑ってしまう部分があって…“アイデアのスウィートソウルが”ってトコロ。イデアの水槽に聞こえるんです…。“時間はスロウ”ってところも…何かを暗示してるようで…。

「まあ、色々と考えてください(笑)。歌詞を書いたのが『イデアの水槽』が完成した後なので、当然、アルバムの事は意識しています」

―楽曲的にも非常にメランコリックな仕上りで、『イデアの水槽』同様、金戸さん・高野さんを加えた5人でのサウンドが印象的でした

「実はこの曲のテンポ感はバンドとしては苦手な方なんです…なので、曲のグルーヴをキープするのにはかなり苦労しました。とてもシンプルに聴こえるとは思いますが、アレンジを重ねて、色々と試しているので、かなり計画的です。また以前のように、レコーディングとライブでメンバーが異なっていると、その度に、一からバンドのグルーヴを作り上げていかないといけなかったので、そこは大きい!常に臨戦状態のようなものです。あと、人間的にもかなり影響を受けてます。“麻雀と飲み会を含めて”」

―3/17には待望のシングルコレクション『Chronology』が発売となりますが、サブタイトル通り、これはa young person's guide to Grapevineという観点で制作に至ったのですか?

「当初はいわゆる“ベスト盤”をリリースしたいと、メーカーから言われたのですが、『ベスト』という基準で収録曲を選びづらいので、シングルコレクションという形に落ちつきました。なので、あくまで、グレイプバインの一面の『ガイド』と考えてください。あまり僕らの事を知らない人にとって、いい入り口になればいいかなと思います」

―マスタリングはビョークやストーンズ、ニルバーナを手掛けたボブ・ラドヴィック氏だと伺いました。マスタリング後の音源を聴いていないので非常に楽しみです!

「かなり、クリアかつダイナミックな音質になってます。より演奏上のアラが探しやすくなってるかなと、、、、(笑)」


―間近に迫ったライブでは新旧おり混ぜた楽曲構成で楽しめるのかな〜と…ズバリ今回のライブの見どころは?!

「なにはともあれ『イデアの水槽』を聴きこんできてください。あくまでも『イデアの水槽』をサポートするツアーなので。もちろん昔の曲もやりますが、ライブの流れの重要なポイントで演奏したいと思います。また楽曲はライブの場で成長していくので、そこが聴き所かなと思います。あと、『BREAKTHROUGH』もよろしく!」

―今後はどんなスタンスで?

「今はツアーをいかに成功させるかしか考えていません。ツアーが終了したら、次の作品の構想を練ろうと考えています。ボリューム感のある作品を出せればとは思っていますが」


LIVE COMING SOON!⇒3/12 高松オリーブホール
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