四国初ライブ!!
記念すべき2004年7月12日、チケットは即日SOLD OUT!熱烈なラブコールが通じ、CHARAの四国初ライブがここ高松で実現した。それにしてもこの会場の熱気は?!…夏の暑さだけではない。待ち焦がれたファンの鼓動が伝わって来そうなほど、高揚した空気の中、CHARAは静かに現われた。『あれはね』でライブはスタート。優しいのに力強い、力強いのに儚い…圧倒的な存在感を放つスウィートなヴォーカルに、1曲目からノックアウト。何とも言えない興奮と感動にゴクリと生ツバを飲み込むと、続くように『Break These Chain』。「やっと来たぁ〜!やっと来れたぁ〜!!うどん美味しかった!小豆島にも行った!」と満面の笑みでファンを迎え入れるCHARA。ワーッというレスポンスと共に、ハッと我に返ると…握りしめた掌からじっとりと汗が滲んでくるのに気付く。彼女の一喜一動作にグッと心を動かされたオープニングだった。

『A Scenery Like Me』〜私に似た景色〜
「今までの曲をもう一度歌ってみたくなって…で、アルバムを作ったから今度は今まで行った事のない場所へ歌を届けに行こうって。やっと高松に来れました」とCHARA。今回のライブはそのもう一度歌ってみたくなった曲たち(91年のデビューアルバム『Sweet』から94年の『Happy Toy』までの4枚のアルバムからセレクトされたもの)をセルフカバーしたAL『A Scenery Like Me』がベースラインにある。いわゆるアーリーCHARAの作品が2004年のリアルCHARAにより新しい息吹を吹き込こまれ、2度生きるという訳だ。
 『No Promise』『罪深く愛してよ』『Happy Toy』、AL“A Scenery Like Me”からは『青』『うそつくのに慣れないで』に加え『ミルク』や、デビューのきっかけとなった93年の作品『Violet Blue』、デビューSG『Heaven』、名曲『やさしい気持ち』『あいのうた』『タイムマシーン』『スカート』など目の眩むようなセットリストを披露。そこにはCDで聴いていた頃のCHARAとはまた別の、彼女の“今”が存在していた。頭のてっぺんから抜け出たような独特な声ももちろん健在だったが、それが少し熟成されて枯れかかったようなウィスパーヴォイスが特に存在感を放ち、強弱の付いたブレスにより楽曲は更にブラッシュアップ。バックバンドとの息のあったセッションとも相まって、まるで一つの楽器としても捕らえられるほどに七変化するCHARAの声は、スピリチュアルなバイブレーションに乗せて様々なイメージを届けてくれた。これほどまでに同じ曲が新鮮に、しかも自然に生まれ変わるとは…。あくまでも“私に似た景色”であってその当時の私そのものではない。2度生きるという事はこういうことなんだ…と、彼女の楽曲のマジックに目からウロコの気分だった。

LIVE=生きる証
CHARAがデビューして13年。13年というと生まれたての赤ん坊が中学1年生へと成長してしまうほどの年月…。何も知らなかった子供は生きて行く中で様々な物事を知り、学び、そしていろんなものを感じ取って行く。CHARAの13年という音楽史にも、そんな風にいろんなものと出会い、泣いて、笑って、肌で感じ取った年輪みたいなものがいっぱい刻み込まれていると思う。それは成長するとか、変化するとかそういった括りに入れ込んでしまうには少々もったいない…長い年月をかけて少しずつ積み重なってできた心のヒダみたいなもの。それをさらけ出してくれたのが今回のライブだったように思う。少女から女性へ…恋愛をして妻になり母となる。そのプロセスの中で、愛をぶつける対象は恋人から家族へと移り、歌にも包み込むような優しさを帯びてゆく。同時に歌声もヒダの数を重ねた分だけ厚みが増し、より生命力豊かな表現へと進化。そう、CHARAの生きている証がまさにこのライブだったのだ。変わる事を恐れてはいけない、変わらない事を恐れてはいけない、CHARAはそれをゆっくりと楽しみながら人生に新しい足跡を残しているアーティストなのだと私は思う。そしてこれはLIVEだからこそ掴み取る事ができた彼女からのサインなのだ。

SET LIST
1.あれはね 2.Break These Chain 3.ミルク 4.やさしい気持ち 5.No Promise 6.Violet Blue 7.罪深く愛してよ 8.Heaven 9.Happy Toy 10.Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜 11.青 12.この遊びを恋とわらって 13.ハートの火をつけて 14.タイムマシーン 15.I wanna freely love you 16.スカート 17.うそつくのに慣れないで EN1.うつくしい街 EN2.あたしなんで抱きしめたいんだろう?