●Vo.一色徳保の故郷、松山で行われた初のワンマンライブは、外の冷え込みとは裏腹に暖かく迎えられそして熱く燃えた。「待ちに待った松山ライブ、今日は最後までよろしくお願いします!」と一色。一方ニッコリしながらステージに降り立ったDr.岡本奈穂子、その細腕から叩き出される音とのギャップに驚かされる。5曲目『片道キップ』でいっそう激しくドラムが刻まれ、Ba.小川博永の体が前後に左右に動き始めた。一色の声にも力がこもる。ライブ中盤頃から、当初感じていなかったステージ上の“三角形”が気になり始めていた。バランスの取れた安定感、安心感。3点から生み出される1×3の力は三角形の持つパワーなのか、もはやただの「3」に留まらない大きな力を生んでいた。派手なパフォーマンスをする訳でも、世間を騒がすような楽曲を発表する訳でも、媒体に華々しく露出する訳でもなく、つばきはゆっくりとした歩みで確実に前進しゆるぎない支持を得て来た。私たちは皆、良質なつばきの一音を、言葉の一つを噛み締めながら聴いていた。「昨日の風」「妄想列車」「君のヒゲ」と耳馴染みのいい曲たちで盛り上がり本編終了。 「松山を出てから東京でバンドを作ったので後ろめたさもあった…だから今日は凄く嬉しいです」。2度のアンコールに応えて、松山の空の下でのつばきライブは大盛況のうちに幕を閉じた。外はさらに気温を落としていたが、パキリと冷たい空に星の光が冴えていた。つばきの未来を照らしているようだった。