徳島からまたまた凄いバンドが飛び出した!四星球と書いて「スーシンチュウ」。ライブハウスを所狭しと全てステージに変え、縦横無尽に繰り広げるライブはまさに“ロック界のテロリスト”。一度観たら最後、“泣かせるコミックバンド”の名の通り、中毒性が高いので要注意を!!
text & photo●aco nagata


●6/27に1stフルアルバム『ゆとり教育の星』を全国流通させ、何かとインディーズチャートを沸かせている彼ら。メンバーはVo.北島康雄、B.U太、G.まさやんの3人。「何か面白い事をやりたくて」鳴門教育大学在学中に結成、メンバーチェンジを経て現在の形に落ち着く。彼らの武器は何と言ってもそのライブパフォーマンスにあり。客席を巻き込み、お客さん一人一人が5人目のメンバーとなってライブを完成させるというシナリオのない展開。毎回ハラハラドキドキの連続で、体を張った『泣き笑い』が今までにない新感覚。「僕は歌が下手なんで、どこかで差をつけなきゃいかんなと思ってたんですけど、よくライブを観てくれてるお客さんに“お前らはおもろい!”と言われていたので、じゃぁそこを追求して行こうか?と。衣裳にも色々凝り始めまして、今では3人ブリーフに(笑)」(北島) 「最初はもの凄く恥ずかしかったですけど、今は逆にブリーフがないと落ち着きません!正装みたいなもんです」(U太) 「そうっすね。私服でステージに立つ方が恥ずかしいくらいですね」(まさやん) さすが、年間100本以上のライブを続けるだけあって、発言にも力強さとリアリティが(笑)。そんな彼ら、得てしてライブパフォーマンスの派手さや、コミックバンドとしての面白さばかりがフィーチャーされがちだが、私は楽曲の奥深さを特筆したい。Vo.北島が描く何気ない日常の詞世界には、現代人が忘れかけた“純粋さ”が絶妙に投影され、実に哲学的。読めば読むほど味わい深いのである。例えばギンヤンマは逃げるから追いかける。コンプレックスはネタにして笑い飛ばす。バカにされたくないけどバカなままでいたい。掴みたいと思うものが見つからないからポケットに手を入れる…とこういう具合。「とにかく喋ってない時は言葉について色々考えてますね。考えるのが好きなんで。バイト先のおっちゃんが話してくれた蚊の話とか(笑) あとはライブが面白いって言われる半面、ライブ負けせんように曲作りも頑張りたいとは常に思ってます」(北島) 生モノのライブとは違い、レコーディング作業も難航したようだが、出来上がった作品には喜びが。そして新たな課題や目標も既に見えているのだとか。「もっともっと作品を作りたい!」と意欲的な3人、もう四国がロック不毛の地だなんて誰にも言わさない。とにかく彼らのライブを一度体験してみて!

★1st AL
『ゆとり教育の星』
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