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NakamuraEmi インタビュー!2

2018/05/01

M3『かかってこいよ』はアルバムのリード曲で、とても力強くて生命力溢れる楽曲ですね! SNS社会やそこに埋もれる自分へのカウンターパンチであって、『あしたのジョー』を原案としたTV アニメ『メガロボクス』のエンディングテーマという・・・!

「この曲も最初はアニメと自分にどこか共通点があるかな、と脚本を読んで。ボクサーってどんなに打ちのめされても10カウントのうちに自分で立ち上がるか、立ち上がらないかで勝負が決まるというか。減量も練習も、本当に自分自身の戦いなんだなと感動して!で、自分もある意味沢山の人に見てもらえる立場になって、色んな言葉が飛び交ってくる中で凹んじゃうこともあるんですけど。でも、じゃあどうやって自分は立ち上がるの?何がしたくて今ここに居るの?とか考えると、やっぱり全部“自分自身”なんだなって感じて。自分と戦って立ち上がる『メガロボクス』とリンクしたんです。自分もボクサーのように立ち上がりたいという意味で、弱い自分を奮い立たせる為に書いた曲ですね」

 

■機械のように完全ではない不完全な人間だからこその想いも歌詞から感じました!

「機械化が進んでいく中で、自分もそれに頼っているんですけど・・・やっぱり“この人を守りたい”っていう気持ちや、機械では作れない人間同士のコミュニケーションというものを大事にしたいなと思って出来た歌詞なので嬉しいです」

 

MVでは柿崎麻莉子さんをメインにしたダンサーの方々が、歌詞を表現したダンスを踊っていますね!

「このMVは、監督の志村知晴さんがオフィシャルのfacebookにメッセージをくださった事から始まって!知春さんが私の曲を聴いてくれて、映像を作らせてくれませんかという熱意を伝えてくださって。そこから日本人女性で、ちょっと人間くささもあるダンサーさんをお願いしたら柿崎さんと出会って。そういえば、柿崎さんは香川の出身なんですよ!」 

 

■なんと!香川出身の方だったんですね!

「そうなんです。コンテンポラリーダンスで世界中を飛び回っている方で、映像を撮っている時にちょっとお話させてもらって。久々に日本に戻られてて、香川にちょっとだけ帰るんだってお話もされてたんですよ。女性らしいところも持ちつつ、すごくかっこいい方でした!それで、知晴監督が私を最初に知ったのがラジオだったそうなので、私はラジオDJになって語りかけるMVになりました」

 

 

 

M4『新聞』は日常の風景が浮かんだり、懐かしさが蘇るセリフがあったりと、とてもあたたかな曲ですね。

「今は実家に住んでいるので新聞が毎日届くんですね。改めて新聞を読むと誰かがレイアウトを毎日考えて作ってるんだとか、雨の日はビニールが掛かっていたりだとか。そういう温もりが気になってノートにキーワードが書き溜まっている時に、ちょうど朝日新聞さんからラジオCMのお話をいただいて書けた曲なんです」

 

■ラジオCMの依頼が来たのもすごく良いタイミングだったんですね。この曲はキーボードを叩く音やポストの音など日常の音も入っていて、それでより生活の空気を感じるというか。

「その音は、カワムラさんとこういう音を入れたいね!って録りに行ったんです。カワムラさんの家のポストを開け閉めしてみたり(笑)こういうのをやるようになったきっかけは、デビュー前からずっと録ってくださってるレコーディングエンジニアの兼重哲哉さんが音を重ねていくアイディアがすごくて。楽器だけじゃない、歌詞から連想される音を生み出すのが上手いんです。あとこの曲を書く大きなきっかけになったのが、高校時代からの友達の家に遊びに行った時で。その子の家で野菜が沢山採れたから、息子たちに近所に配りに行かせたら翌日から近所の方がお返ししに来てくれたり、お礼を言いに来てくれて嬉しかったんだって話を聞いて!私たちも昔は近所の人にあったかく育てられたり見守られたりしていたけど、今は自分たちが周りと関わらないようにしちゃってるなと思ったんです。実際自分が忘れていた温もりを思い出させてくれたのはこの友達の出来事がきっかけでしたね」

 

■今でもそのご友人のようなあたたかい環境が日本には残っているけれど、どんどん消えてしまっているのかもしれないですね。あと、雑誌を作っている身として紙のあたたかみはやっぱり続いて欲しいなって聴いていて改めて思いました。EmiさんはN.O.Pという新聞を作っていますよね!

「そうなんです!私もN.O.Pという新聞みたいなものを作っていて。礼儀作法を絵に描いたりして。誰かが大事に取ってくれてる感じとか、紙が古びていく感じとか、そういうのを出せたらいいなと思ってデビューした時から作っているので。今回はそれもリンクして曲を作れて、すごく嬉しかったです。デジタルも便利なんですけど、なるべく本や雑誌を買う事を大事にしてますね」

 

M5『波を待つのさ』はサーフィンをテーマに作られたそうで!

「カワムラさんがサーフィンをするんですけど、どんなに現場が早くても朝海に行って来たり、この前も雪の日に行っていて・・・何がそこまでさせるんだろうって考えて。自分たちは天気をチェックして常に対応しながら生きているけど、サーフィンをされる方って自然で起こる現象を楽しんでいて。今日はこういう風だからここに行こうとか、ずっと波を待っていたりだとか。そういう嗅覚とかって、自然と本当に寄り添っていないと出来ない遊びであって。それ以外にも漁師の方や農家の方は自然と共に仕事をして生きている人たちなんだなって思うと・・・私自身が全然自然と触れ合ってないんだなって恥ずかしいぐらい感じたんです。そういうのを忘れたくないなと思って書いた曲です」

 

Emiさんの周りの方の存在が曲になってる部分が大きいんですね。

「今までのアルバムは、“どう自分らしくやれるか”というのがあったんですけど、今回はそこもある上で、また別で“他者”からの大きな影響があって。その人たちから教わって新たに感じた自分を出せたので、“他者”という裏テーマも実はあるんです。アーティスト写真やレコードのジャケット写真で私に重なっている影は、コロムビアの方の影で(笑)他者が居たからこそ出来たという意味も含んでいるんですよ」

 

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