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林部智史 インタビュー!2

2018/10/17

 

■数ある名曲の中で、この12曲はどうやって選ばれたのですか?

「『糸』や『たしかなこと』などド・メジャーな曲もあるんですけど、ちょっと横道に逸れた良い曲というか。めちゃくちゃ良い曲に変わりないんですけど、松田聖子さんでいうと『赤いスイートピー』じゃなくて『瑠璃色の地球』だとか、玉置浩二さんの『行かないで』とか、もちろん自分で歌って気持ち良くはまる曲というのもあるんですけど、リスペクトの気持ちがあるからこそ選んだ12曲です。あと一番大きかったのは、僕が今までコンサートで歌ってきた楽曲の中でも、この12曲は自分の中では時代が若めなんです。というのは、もっと前の60年~70年代の曲をカバーしているので、そう思うと等身大の気持ちを乗せて歌える12曲だなと思って。デビュー曲の『あいたい』みたいな歌謡曲も普段は歌っているんですけど、今回は30歳の自分が等身大の気持ちで歌えて、そしてカラオケ番組でも歌っていた曲を点数関係なく聴いてもらいたいという気持ちがあったんです」

 

■今の林部さんが等身大で歌いたい曲が集まったんですね。中でも特に今歌いたかった曲を1曲挙げるとしたら、どの曲ですか?

「『糸』はアマチュア時代からオーディションで歌い続けた曲で。ずっと落ち続けていたんですけど、曲への解釈がその頃は足りなかったんだろうなと思ったりもして。曲と共にアマチュア時代を過ごしていたからこそ、ようやく今に繋がったという想いがあります。『糸』のカバーは『あいたい』のカップリングになっているので一度CDにはなっているんですけど、自分の中で外せない曲だったし『カタリベ1』から手に取って聴いてくれる方も居ると思うので、この曲はアルバムに入れたかったんです」

 

■コンサートでオリジナル曲ではないカバー曲を歌う時、どういう想いで歌われていますか?

「オリジナル曲は自分で歌詞を書くので気持ちを乗せられるのは当たり前で。だけど他の人の曲で自分の書けない世界観の歌詞に共感した時って、自分で書く世界観よりもその共感の方が嬉しかったりするんです。またちょっと違うものがあって。例えば阿部真央さんの『側にいて』では落ちサビの「ひとりではもう歩けないよ」という歌詞が凄く好きで。初めてこの曲を聴いた時に泣きたくなった気持ちを覚えているからこそ、カバーする時は一番力を集中して歌える。これは自分の曲ではやれない事で。人の言葉だからこそ伝えたいっていう、熱いものがあるんです。オリジナル曲は自分の気持ちを伝えられるかもしれないけど、カバー曲は自分がその気持ちになったから、絶対に伝えられるという自信もある。そういう安心感はありますね。…ちょっと何言ってるかわからないですけど(笑)」

 

■サンドウィッチマン!(笑)でもなるほど、林部さん自身にリスナーの気持ちがあるからこそ、よりその気持ちを乗せて歌えるんですね。さて、現在はなんと2つのツアーを並行して行われていますね。ひとつはこのカバーアルバムで構成される「林部智史 ~意志の上にも三年・秋~CONCERT TOUR 2018」です。

「はい!このツアーでは『カタリベ1』に入っている全曲と、僕のオリジナル曲を歌います」 

 

■そしてもうひとつが、叙情歌をベースとしてオリジナル曲もブレンドした「はやしべさとし 三十歳の旅立ち ~叙情歌を道連れに~」ですね!こちらは香川公演が11/7に控えています。叙情歌を歌うきっかけはなんだったのでしょう?

「まず去年の12月に観世能楽堂でコンサートが決まった時に、能の舞台では着物を着るのでそうなると何を歌うんだろうと考えたんです。それで童謡や叙情歌を歌おうと決めて始まったコンサートだったんですね。1曲目に美空ひばりさんの曲を歌ったんですけど、美空ひばりさんの楽曲の中でも着物で歌うような曲として選び歌ったのが『津軽のふるさと』で。誰もが聴いた事のある曲だったし、お客さんは僕よりももっとその曲に対しての思い入れがあるんですよね。泣いている方とかも居て。それで叙情歌の力って凄いなという事に気付いて」

 

■実際に叙情歌を歌ってみてどう感じましたか?

「自分の声が日本の童謡や叙情歌に向いているのはなんとなくわかっていて。それは癖がそこまで無いし、悪いところでもあるんですけど引っ掛かりがなくスッと入ってくるのも個性だし長所だと思っていて。例えば『ふるさと』だったら、僕が歌う事で先入観なく各々のふるさとを思ってもらえるというか。誰もが等しく自分の過去を振り返ったり思い返す事が出来るんじゃないかという事に気付いて、叙情歌を歌おうと思ったんです。自分の向かう先の一番遠くに叙情歌が居るんじゃないかって思っています」

 

■今回、ご当地にゆかりのある歌も予定されているという事で!香川は何の歌になるのでしょう?

「今、色々と悩んでいまして・・・当日までのお楽しみにして頂ければ!でも必ず香川の皆さんに馴染みのある曲を歌います!」

 

■叙情歌もカバーアルバムも、歌声を聴いていると“歌い継いでいく”という事を大切にされているんだなとひしひしと感じます。

「そうですね。カバーアルバムに関してもカバー=歌い継ぐというところでリスペクトを持ってやっているし、僕が新たな命を吹き込むなんて事は思っていなくて。僕の声で歌ってそれが僕の声で聴きたいと思っている人に届けば良いなと思っているので。そういう意味でも歌い手に徹したアルバムで、顔が全然写っていないジャケット写真も含めて(笑)、それで良いんじゃないかなと思っていますね。叙情歌に関しては、今回のツアーは全曲自分の曲ではないし、カバーでもないんですよね。叙情歌だから、カバーではなく歌い継ぐという言葉が正しいと思うし、一人の歌い手として臨むという意味で、この叙情歌ツアーは“はやしべさとし”とひらがな表記にしました」

 

30歳という節目に叙情歌を道連れにしたこの旅、歌い手・林部さんにとって大きな旅になりそうですね。

「旅って自分の糧にする為の道のりのような感じがして。30歳になってまだこのツアーがどうなっていくか自分でもわからないけど、良い旅になるんじゃないかなと思います。自分のオリジナル曲とカバー曲、叙情歌とこの3本が相互作用となって、歌い手として林部が成長するものが絶対あると思うので!」

 

■では最後にメッセージをお願いします!

11月7日に叙情歌のツアーで香川に来させてもらいます!今までの活動とまた違った一面をお見せする事になるかと思います。若い方々にも聴いて欲しいですし、叙情歌や童謡は聴いた事がなくてもどこか懐かしむ事が出来るし、その心ってなくしてはいけないというか。こういう歌でしか感じれないものがあるので、色んな事を感じ取っていただきたいですね。もちろん僕より曲の事を知っている年上の方々には、懐かしんでいただいたり、自分の過去に思いを馳せていただければと思います」

 

 

PROFILE

20162月シングル『あいたい』でデビュー。“今、もっとも泣ける歌”として口コミで広がり、ロングセールスを続け15万枚を突破。2016年末には、「第58回輝く!日本レコード大賞新人賞」「第49回日本有線大賞新人賞」を受賞。今年1月に1st AL『Ⅰ』を、6月に4th SG『恋衣』をリリース。その圧倒的な歌唱力と比類なき歌声は“今、一番泣ける歌声”として大きな注目を集め、コンサートでは癒しと涙を求めるリピーターが続出中。

●オフィシャルホームページ http://hayashibe-satoshi.com/

 


 

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