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よくあるご質問

CHAI インタビュー2

2017/11/17

■世界で認められたいって想いがある中で、楽曲は何を一番意識して作っていますか?

マナ「売れようとだけを思って曲は作ってなくて。CHAIの好きなものを出して売れたいから、そこは自分たちを信じとるよね?」 

ユウキ「うん。それにコンプレックスは日本人だけじゃなくて全世界のテーマな気がして。日本語で歌ってるけど世界にも通じる事もあると思うし、日本語を広めたいっていうのもあるし。だからより日本語でっていうのも意識したし、それこそアメリカから帰ってきて出来たのがこの『PINK』だから、言葉選びも日本語のリズムも意識して!」

 

■アメリカに行った事がバンドとして大きな経験になったと!

ユウキ「すごく大きい。初めてアメリカを8か所回ったんだけど、全部反応が良かったし、日本語で全部歌ったんだけど受け入れてもらえて!『sayonara complex』って曲でカップルがチューして踊ってたの。ラブソングでもないのに、曲の雰囲気とかメロウな感じからロマンチックな気分になってくれたって事だから、泣きそうなぐらい感動して…!海外に届いた一歩だなって、それがすごく嬉しかった」

 

 

■国境を超えて、CHAIの音楽が人の心を揺らしたという証拠ですよね。『sayonara complex』は今年4月にリリースされて以来日本でもすごい広がりを見せていますよね。CHAIがコンプレックスをテーマにするきっかけとなった曲だと思うのですが、バンドにとってこの曲はどんな存在ですか?

マナ「初めて4人で歌詞を書いて。最初はこういう事を言っていいのかわかんなかったけど、出してみたら広がったから…皆のおかげで自信になった!こういうのもアリなんだって!」

ユウキ「歌詞の“かわいいだけの私じゃつまらない”っていう部分とかは、言っていいのかな?って迷った時もあって。コンプレックスを表に出すアーティストなんて居なかったと思うし、きっと受け入れてもらえると思ってたけど…ちょっと強過ぎる言葉かなって。でも出してみたら共感してくれたから良かったなって思った。自分達が実際に言われたい言葉を歌詞にしたから、やっぱり届くんだなって安心した」

 

■リスナーが受け入れてくれた事によって、CHAIの自信にも繋がったんですね。この曲は夜聴くとさらに良いですね。夜って考えなくても良い事も考えちゃったりするじゃないですか…

マナ「わかる~!!なんか涙出るよねぇ。やっぱ皆そうだよねぇ」

 

■そういう時にこの曲は優しく包み込んでくれるなって。

マナ「超嬉しい。まさにそう思って作った!女の子は絶対弱る時あるもんね」

ユウキ「女の子に届くってすごい嬉しい」

 

■女子の味方のような曲だなって思います。その反面、男性はどう思うのかな?と気になる所ですが、ライヴでは男性はどんな反応ですか?

マナ「割合は女の子の方が多いんだけど、男性はね、叫んでる。フジロックとか、この前あった福岡でのライヴでは“ウォーイ!!”って叫んでた!」

ユウキ「たぶん音楽がすごい好きな人達で、踊ってくれてたね。歌詞とは別で音楽を聴いてくれてるんだなって、それはそれで嬉しくて!テーマとしてコンプレックスを大事にしてるけど、やっぱり音楽がメインだから。メロディの良さとか、コーラスワークとかそっちを意識してるから、音楽として捉えられるのはすごい嬉しい!歌声はもちろん女だし、内容も女から女に向けてだから、音だけは弱さを出したくなくて!」

 

■か弱さを感じない男前なサウンドだからこそ、ですね!ではアルバムの他の楽曲についてもお聞きします。M1『ハイハイあかちゃん』は頭からマナさんとカナさんの言葉の掛け合いがすごいですね!

ユウキ「赤ちゃんの曲にするっていうのは最初からあって。バブバブ~とかそういう言葉のリズムの面白さを一番この曲が出せるなって思って!言葉遊びみたいな感じで、えーい!って、もう勢いで作った(笑)音をいっぱい入れ込んだのもそうだし、この曲には遊びが詰まってる!」

 

M3『ボーイズ・セコ・メン』は、マナさんが作詞作曲されていますね。

マナ「もうそのまま!この曲は私!(笑)流行りに乗ってきた世代だから、ORANGE RANGEにもハマったし、ちゃんとジャニーズも通った!そういうカッコイイせこい男にも引っかかるよね、っていう歌なの。でもそういう男の子は大体カッコイイんだよって褒めてる歌!」

 

■ライヴでやるこの曲前のMC、最高です。

マナ「ありがとう!(笑)あれはルー大柴さん風なの!」

 

■ルー大柴さん風だったとは!CHAIはそういうMCを挟んだり、ちょっと踊ったりだとか、演奏以外の部分でも楽しませていますよね。

ユウキ「元々ライヴはショーとして魅せたいっていうのはあって。アメリカに行くとエンターテインメント大国だなって感じたから、ただクールに演奏するだけじゃダメなんだなって思ったの。もちろん今までもクールにやってるつもりはなかったけど、よりパッションを出して魅せると、向こうからも反応が返ってくる事がわかったから。それが経験になって、日本でもエンターテインメントとして意識してたら良い意味でライヴが変わったねって言われるようになって!」

 

■魅せるっていう部分では、CHAIは他の人が簡単に真似できないというか、どこか違う世界を持っているような感じがしますよね。

ユウキ「嬉しい!それはすごい意識してる!ステージに立つ人だから、近くなっちゃったら違うんだよね。やっぱり憧れの存在がアーティストだと思うし、だから付いて行きたいって思うし」

マナ「うん。でも皆よりすごい人間っていうわけじゃなくて、働いてる人の方が私たちよりすごいなって思う!だからアーティストではあるけど、皆同じ人間なんだよってところは意識してる。“頑張れ”とか言いたくない!」

 

■ほう。なぜですか?

マナ「頑張ってる人に、頑張れって言えない。それよりも傍にいる方が良い。もう頑張ってるから支えたいって、そう思ってるから」

ユウキ「応援ソングはもうあるし、私たちは人を応援できるほどすごくないから。CHAIはただ、“コンプレックスはそのままでいいんだよ”ってそれだけを言っていくのが一番良いんじゃなかなって思ってる!」

 

■歌っている事は等身大の同じ目線でっていうのを大事にしているんですね。ではその“コンプレックス”というものをまた更に違う形でロックに打ち出したM2N.E.O.』について聞かせてください!

ユウキ「これはもう、大解放!自分たちの想いをぶちまけって感じ(笑)刺激が足りねーよって事を言いたくて。MVを観て知ってくれている人も居るから、ライヴでも盛り上がる~!」

 

 

■このMVでは〈一重=クールジャパン〉とか、〈天パ=エンジェルへア〉〈貧乳=フラットガール〉など、コンプレックスをポジティブに言い換えていますよね。

ユウキ「アルバム曲にもある〈フラットガール〉とかの言葉は、最初にCHAIが考えたものを元に一緒に作ってくれているスタッフさんとポジィティブに変換していったの!可愛いでしょ~?」

 

■可愛いし、コンプレックスって長所なんだなって!まさに「コンプレックスはアートなり」ですね。MVを観るとより分かりやすかったです。

マナ「そうなんだよね~!」

ユウキ「絵になるんだよね、コンプレックスって!だからもっと見せびらかしていいのにって思う」

 

 

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