1. DUKEオフィシャル

よくあるご質問

DIR EN GREY Toshiyaインタビュー2

2016/07/16

■これまでのツアーと違った点は?

「『ARCHE』は9枚目のアルバムなんですけど、ちょっとこう、音楽やバンドを長く続ける事によって、色んなものを抱える事になるじゃないですか。なんて言えばいいのかわからないんですけど・・・自分達の想像してなかったものをちゃんと受け止めるというか。もっと人間として向き合いたいなと思った事が色々ありまして。この5人だからこのバンドをやっているわけであって、5人だから出来る事があると思うので。特に何かを言ったわけではないんですけど、それは皆凄く意識してた部分はやっぱりあったみたいで。そういう流れで『ARCHE』が完成して。自分達にとって一番大切なものって言ったら音楽でしょって。で、何よりも大切なものって5人で重ねてきた音や時間であって。多分、今後これ以上長く一緒にやる人達も居ないだろうなと。そういう気持ちで取り組んだアルバムだったので、今回の武道館に対してはメンバーも今までとは違う気持ちでステージに立って居たと思いますね」

 

■アルバム制作からこの武道館まで、自然と5人の気持ちがひとつになったと

「紆余曲折はあったんですけど・・・昨年はそれぞれがバンドを離れてソロ活動が始まったりもして。DIR EN GREYから離れて動いた事によって、今まででは考えられなかった事も考えられるようになって。自分の場合は服(アパレルブランド:DIRT 100% Natural Dirty)を手掛けてみる事によって、あぁバンドってやっぱりこうだよなって自分の中で噛み締める事が多かったんです。それは多分、自分がそう思うように他のメンバーもそうだったのかなって」

 

■ソロ活動によって、バンドを客観視できたという感じですか?

「そうですね。何処に行っても何をやっても、DIR EN GREYという看板は一生付いてくるものなんだなと思いましたし、外に出れば出るほど、看板の重さや大切さが良くわかりましたね」

 

■この映像作品でのToshiyaさんのお勧めポイントは?

「本当に観て欲しいのは、会場での空気感かな。そこだけはフレームに収められないので。今までずっと影ながら支えてくれたスタッフの想いとか、そういうのが詰まっています。でも、できれば生でライヴを観て欲しいなとは思ってしまいますね」

 

■心の痛みや奥底の気持ちを全員が共鳴し合うDIR EN GREYのライヴは圧倒的で唯一無二の空間ですよね。ライヴに対してどのような想いで臨まれていますか?

 「自分達の中で“楽しんで欲しい”とかそういう気持ちって正直なかったんです。どちらかと言うと、自分の中の吐き出したい物をとりあえず吐き出すみたいな。それに共感してくれるんだったら共感してくれっていうスタンスでずっとやってきたんです。でも、歳を重ねたというのもあると思うんですけど(笑)、そことはまた違った考え方が出てきて。お客さんと“何かを一緒に作ってるな”っていうのだけは忘れたくないというか。結局人間は、誰かと共有したい、繋がっていたい動物だと思うので・・・それぞれの生きている時間の中でライヴは2時間ぐらいですけど、一緒に居られる時間が大切だなと思った時に、じゃあそこで何が出来るのかなという風には考えるようになりました。“一人では出来ない事”が自分のやりたい事なのかなと最近凄く思うんです」

 

■国内外問わず多くの人々がDIR EN GREYに魅了され続けています。揺るぎなさを持ってここまで歩み続けてこられた理由とは?

「自分の場合は、表現したい事に対しての欲求だったりとか、何で自分はこう出来ないんだろうという怒りとか、吐き出す場所が欲しかったんですよね。それでバンド、音楽って物を選んで。とにかく夢中になれる物が欲しかったのかな。それが最終的に今に繋がってるんだと思うんですけど・・・これでどうにかなるという自信は無かったですね。でもやる事を辞めなければ、何か見つけられるのかなと思います。自分一人だったら、一定のラインで終わってしまうじゃないですか。でも誰かと一緒にやることによってそのライン以上に行けるんじゃないかと思うわけですよ。そういう風に考えると、誰かとやるっていうのは自分の想像を超えるって事なので、大事なんじゃないかなと」

 

次のページへ>>


 

最初のページ234

 

よくあるご質問